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譲渡税の計算方法

譲渡所得の種類と基本的な課税方法について教えて下さい

個人が自分の所有している資産を売却することによって得た所得のことを譲渡所得といいます。譲渡所得には、資産の種類や所有期間等によって、次のような様々な課税が行われます。

資産の種類 区分 課税方法 税率(所得税+住民税)
土地(所有権・借地権・貸地)建物、
建物付属設備、構築物
短期所有 分離課税 一律39%
長期所有 一律20%
絵画・宝石等で1点30万円超の
もの等
短期所有 総合課税 最低15%~最高50%
長期所有 最低7.5%~最高25%
上場株式、店頭登録株式、
未上場株式、出資金等
その他 申告分離課税 一律20%
(ただし、H25.12.31までは10%)
(注1) H25年分より所得税に対し 復興特別所得税2.1%がかかります

商品等のたな卸資産の売却による所得は譲渡所得にならないそうですが、何故ですか?

たな卸資産の売却による所得は、経常所得として性格を有するため、事業所得又は雑所得に分類され、臨時所得としての性格を有する譲渡所得からは除外されます。

譲渡所得の金額の計算の仕方について具体的に教えてください

譲渡所得とは、言い換えれば売却益のことですから、売却金額から元の購入金額(「取得費」と言います。)を差し引き、さらに売却に要した費用を引いたものとなります。ただし、税務上の実際の所得金額は次のようになります。

譲渡所得の金額収入金額(A)
{実際の所得費と(A) × 5%いずれか大}
譲渡費用

又、取得費については、実際の資産の売却金額の5%を下回る場合は、税務上売却金額の5%を概算取得費として使うことが認められています。

資産の種類によって譲渡所得の課税方法が違うのは何故ですか?

所得税の原則的な課税の考え方は応能負担であり、所得が多ければ多いだけ高税率の課税が行われるという立場がとられています。

譲渡所得とて例外ではなく、基本的には超過累進税率による総合課税が行われることになっているのですが、土地等・建物等・有価証券に限って、土地政策・金融政策の要請から、特例的に分離課税が行われることとされています。

資産の所有期間によって譲渡所得の課税方法が違うのは何故ですか?

有価証券以外の資産の売却による譲渡所得については、所有期間(土地等・建物等は譲渡年の1月1日における所有期間)が5年以下か5年超かによって短期・長期の区分がなされています。

これは、税法が資産価格の高騰をもたらす恐れのある短期間の転売については重課によってこれを抑制し、逆に資産の供給促進をもたらす長期保有資産の売却については軽課によって、これを歓待する立場を取っているからです。

土地等・建物等の分離課税の譲渡所得については、様々な特例が設けられているそうですが、代表的なものについて具体的に教えてください。

土地等・建物等の分離課税譲渡には、(1)特別控除、(2)買換・交換等による課税の繰延べ、(3)税率緩和という大きく3種類の特例が設けられています。

どれも国の施策や経済環境、国民感情等に配慮したものですが、具体的には次に示すとおりです。

特別控除 資産の譲渡目的の特殊性に着目して、譲渡益から一定額を控除するもの。
居住用3,000万円、収用等5,000万円など。
課税の繰延べ 一定の要件を満たす、居住用・事業用資産の買換、固定資産の交換等があった場合には、譲渡者に担税力がないことを考慮し、次回の売却まで課税を延期するか、又は譲渡益を圧縮して少額課税とする。
税率緩和 資産の譲渡目的の特殊性に着目して税率そのものを軽減するもの。
所有期間の10年超の居住用財産の場合、特別控除後の譲渡益に対し、6,000万円以下14%、6,000万円超は20%の税率。
国、地方公共団体等に対する長期譲渡は2,000万円以下14%、2,000万円超20%。
(注1) 原則として、特別控除と課税の繰延べは選択適用であり、特別控除と税率緩和は併用可。
課税の繰延べと税率緩和は併用できる場合とできない場合がある。
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