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税務調査について

税務調査のポイントを教えて下さい

相続における最終段階の関門が、税務署による税務調査です。

この調査は、相続財産の最終的な確認という意味がありますが、それ以上に、財産の申告に漏れはないか、あるいは不正がないかチェックするものです。
その手法は、微に入り細に入り調査官が丹念に調べあげますので、税務調査への対応を前もって税理士と丹念に練っておくことをおすすめします。

◆解説

(1) 調査の時期

調査は通常、申告・納税した年もしくは翌年の秋に行われます。

(2) どう行われるのかを理解する

調査をするかどうかは、遺産総額や資産内容、被相続人の収入、家族構成、税務署の内部資料などをもとに検討されますが、どうしても遺産総額の大きいものが調査対象となりやすいようです。

調査対象となったものは、さらに深く内容の検討が行われ、調査のポイントを絞った上で実際に納税者宅に訪問します。この時に、預金通帳などの現物確認のほか電話帳、香典帳にいたるまで調べあげ、いろいろな話を聞き出します。
その結果、不明な点は銀行や証券会社などをこまかく調査して、調査前に抽出した問題点をひとつひとつ解明していくのです。

(3) 調査のポイント

土地や建物など不動産の申告もれは滅多にありませんが、預貯金や株式などの有価証券は、つい申告し忘れたり故意に隠されることがあります。したがって調査官は、どうしても金融資産について関心を払うことになります。
特に銀行や証券会社などの調査では、本人名義だけでなく、家族一人一人の名義の預貯金や有価証券にかかわる動きを過去5年にさかのぼって調べあげます。

(4) 専門家の協力が不可欠

相続税はたとえば保険金を受け取る権利など目に見えないものにもかかります。どこまでが本人(被相続人)の財産なのか、判別できないものも多いですから、相続税の申告にあたっては経験のある専門家に依頼した方が間違いが少なくてすみます。

(5) 税務調査を受ける際の注意すべき点

安易な所得隠しはかえって傷を深くします。たとえば故人が生前に家族名義や架空名義、あるいは無記名で届けていた預貯金、公社債、上場会社の株式などは遺産として申告すべきものです。確実に申告しておきましょう。

仮装・隠ぺいした財産には、配偶者の税額軽減が適用できない他、単なる申告漏れでも次ページのように、延滞税、加算税など無駄な税金を納めなければならなくなる事を頭に入れておく事が大切です。

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